看護師と言えば白衣を着て病院・施設で働くというイメージが強いと思いますが、
様々な場所で看護師が活躍していることは実はあまり知られていないのではないでしょうか。
特に企業で働く看護師はここ数年確実に増えています。
そして一口に企業と言っても業種や形態は本当に様々であり、仕事内容もかなり違ってきます。
看護師は病院だけが職場ではなく、企業で働く看護師もいるということを意識することは、今後のキャリアパスを考える上でさらに専門性が高まり世界が広がる可能性が高いと言えるのです。
病院で働くということと企業で働くことの違いとして、一番大きな点は「雇用主」と「目的」ということだと言えます。
まずは病院の場合、国公立病院ならいわゆる公務員となり国や地方自治体が雇用主となります。
大学病院であれば学校法人、民間病院であれば医療法人、と言ったように設置母体によって所属が変わるのはおそらく周知のことでしょう。
また病院の特性として診療報酬で収入を賄い利潤重視ではないと言うことがあげられます。
それに対し、企業で働くということは、いわゆる会社員となり雇用主はもちろんその企業ということになります。
そして企業とは経済活動を重視した利潤追求の集団であるということは切っても切り離せない要件であります。
企業で働く看護師として代表格なものが治験業界・医療機器メーカーと言えます。
治験とは、新しい医薬品や医療機器の製造販売する際に当局から承認を得るために行われる臨床試験のことを言います。
治験は非常に長期間にわたり、さらに煩雑な手順があるため多くの人の働きが必要となります。
特に看護師の資格と医療知識を生かした職種は治験コーディネーター(CRC)、臨床開発モニター(CRA)が代表的なものと言えます。
CRCは実際に医療機関で治験同意取得補助や症例報告書の作成、患者さん(被験者)の来院対応、治験実施計画書に則った治験業務サポートなど行います。
それに対しCRAは治験に関する治験契約やモニタリング業務、症例報告書の確認と回収、治験終了の手続きなどを行う専門職です。
介護施設は「介護老人保健施設」「特別養護老人ホーム」「有料老人ホーム」「小規模多機能型居宅介護」「サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)」「認知症グループホーム」などがあります。
自立して生活できる人を対象とした施設から、介護度の高い寝たきりのような方を対象とした施設、認知症の方を対象にした施設など形態も様々です。
いずれも看護師の仕事としては、病院と違って医療行為が中心ではなく、どの施設も入居者の健康管理が主な仕事になってきます。
具体的には血圧測定等のバイタルチェック、インスリン投与や血糖測定、褥瘡の管理や痰の吸引や胃瘻管理などがあげられます。
また看護スタッフより介護スタッフの方が多いのも特徴であり、看護スタッフの数は少ないためチームナーシングとはならず、
ケアマネージャー等によるケアプランによって日々のケアを行っていく施設が多いです。
学校に勤務するというと真っ先に思い浮かぶのは保健室の先生です。
保健室の先生の主な業務は生徒や教職員の健康管理や学校生活に伴うサポート、教職員の労働衛生管理業務までと多岐にわたります。
しかし小学校や中学校の保健室に勤務する場合は養護教諭免許が必要になり、もし看護師が養護教諭を目指す場合には、さらに別の学校へ進学し教員免許を取得した上で都道府県の採用試験を受けなければなりません。
その一方で一部の私立の小中学校や高等学校、大学の医務室や保健センターでは、学校独自の方針で看護師を保健室に配置している場合があります。
また大学や専門学校などの医務室等に勤務する場合は特に養護教諭免許は必要ありません。
これは医療知識をもった専門のスタッフとして看護師を配置したいという学校側の意図もあります。
保育園の看護師の仕事内容としては主に保育士と同じようにクラスに入って仕事をします。
保健室で待機しているというより、一緒に園児たちと歌を歌ったり体操をしたりということもあります。
そして登園してくる園児たちの保育も業務に含まれていますので、基本的生活習慣や社会性を身に付けさせたり、発達を促したりすることも看護師業務に含まれてきます。
保育園で看護師を配置することは努力義務となっており、実際には常勤・パートを問わず看護師がいずれの保育園にも勤務しているのが実情のようです。
病院の小児科のように患児を対象に看護ケアを提供するのではなく、あくまで健康児を対象としています。
そのため、ちょっとした異変にもすぐに気づき予防的な視点に立ち看護を行う必要があります。
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